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生命を作るタンパク質
私たちの体から水分を除いた成分の内、一番多いのはタンパク質で約75%です。タンパク質は体になくてはならない成分で、筋肉、血液、皮膚、頭髪などがタンパク質で出来ています。この他、酵素や、いくつかのホルモンもそうで、外界から体内に侵入してくる外敵をやっつける物質も、タンパク質から出来ているのです。
体の中での働きは?
・ からだを構成する成分になります。
からだの中で、タンパク質で出来ている組織といえば、力こぶに代表される筋肉を連想される方が多いと思いますが胃腸や、心臓等もタンパク質から出来ています。コラーゲンという言葉をお聞きになった方も多いと思いますが、コラーゲンはタンパク質の一種で、骨を作ります。骨はカルシウムで出来ていると思われがちですが、決してカルシウム単一の成分から出来ているのではありません。コラーゲンの上に、カルシウムとリンがくっついて骨が出来ているのです。骨を鉄筋コンクリートに例えれば、鉄筋にあたる部分はタンパク質で出来ているのです。そのほか、ケラチンというタンパク質は、髪の毛、爪、皮膚などの材料になります。
・ 酵素もタンパク質です。
からだの中では、生命を維持するために絶えず合成や分解の化学反応が繰り返されています。この化学反応に不可欠なのが酵素で、タンパク質から出来ています。血液検査でGPT、GOTという言葉を聞かれて方もいらっしゃると思いますが、これは肝臓にある酵素の名前です。人間のからだは約2500種の酵素を作っていますが、そのうち2000種以上が肝臓で作られています。これだけの多くの種類が必要なのは、化学反応によって働く酵素が異なるからです。肝臓が働くとき大量の酵素を必要とするため、活性酸素の発生率が高くなります。そこで注目されるのがごまに含まれるごまリグナンです。大切な肝臓を守る為に一日小さじ一杯(約5g)のごまを摂ることをおすすめします。
・ ホルモンの成分にもなります。
ホルモンは、体内で潤滑油のような働きをします。色々な組織で作られ、血管を通して他の組織へさまざまな情報を伝え、からだの働きを調節します。このホルモンの中にもタンパク質で出来ているものがいくつかあります。
・ 抗体もタンパク質から作られる
一度「はしか」等にかかると、再びかかることはありません。なぜなら、体に侵入してきた病原菌や異物が体に悪いことをすれば、その相手を記憶する「抗体」と云うものが作られ、二度目に侵入してきた時には、その相手を退治する仕組みになっているからです。このような働きをする抗体もタンパク質からできています。このような反応を免疫といい、タンパク質の役割としては非常に大きく、又、人体にとって重要な働きと云えます。
食物から摂るタンパク質
筋肉がタンパク質から出来ていると云いましたが、牛肉などを食べても、そのまま人間の筋肉にはなりません。食品のタンパク質は、消化の段階でアミノ酸にまで分解されてから、体に合ったタンパク質に作り替えられるのです。
食べ物によってどこが違う
タンパク質は、量の違いはあってもほとんどの食品に含まれていて、一般的には動物性の方が植物性(大豆は例外)より、タンパク質の質も量も勝っています。
タンパク質の栄養価は、それを構成するアミノ酸の種類と量によって優劣が決まります。
約20種類のアミノ酸の中でも人体でほとんど合成されない上に、人体にとって必要不可欠なアミノ酸は9種類あり必須アミノ酸といい、これらは食事から摂らねばなりません。
必須アミノ酸をバランス良く含んだ動物性のタンパク質は、人体に利用されやすいので良質のタンパク質と考えられています。植物性の場合は、必須アミノ酸が必要量を満たさないことが多いため、質が劣ります。しかし、良質のタンパク質を多く含む食品は、同時に脂質が多くなりやすいので、動物性と植物性の割合を1:1にすることをおすすめします。
バランスのよい献立を
昔の日本人が、動物性食品の摂取量が少なかったにもかかわらず、極端な栄養不足にならずにすんだのはなぜでしょう。
それは、穀類中心の食事に副菜として大豆や大豆製品を食べていたからと云われています。
穀類には必須アミノ酸のうち、リジンが不足していますが、副菜の大豆にはリジンが多く含まれています。又、大豆に不足しているメチオニンは穀類に多く含まれています。このように個々にはアミノ酸のバランスが良くない食品でも、組み合わせることにより全体のバランスがとれる様になります。
良質なタンパク源になる食品は
・ 卵
| アミノ酸のバランスが最も良い(アミノ酸スコア100)、良質タンパク源といえます。 しかし、卵黄にはコレステロールが多く含まれているので、1日1個ぐらいを目安にするのが良いでしょう。 |
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・ 牛乳
| アミノ酸バランスは卵と同じくらい良い食品です。肉や魚に比べて100g当たりのタンパク質量は少ないですが、コップ一杯(約200g)を一回に飲んでしまうことが多いので、簡単にタンパク質を摂取することが出来ます。更に、カルシウムやビタミンB2等を多く含みますので、理想的な食品と云えます。 |
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・ 肉類
| 日本の食生活も肉食が多くなってきましたが、肉類は良質のタンパク源であると同時に脂質が多い食品なので、食べ方や量を考える必要があります。牛肉、豚肉、鶏肉ともタンパク質の質は良いのですが、含まれる量は部位によって少しずつ異なります。特に、鶏のささ身はタンパク質量が多く、しかも低脂肪、低エネルギーですから、健康志向の人にお勧めです。 |
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・ 魚介類
| 魚のタンパク質は、質が良く、量もほぼ肉類と同じ位です。いか、たこ、エビは、肉や魚に比べタンパク質の量や質は劣りますが、動脈硬化予防に効果的と云われるタウリンというアミノ酸が多く含まれています。
いかやたこに含まれるコレステロールも、タウリンのおかげで、さほど気にせず食べられます。又、貝類も質や量は魚に比べ少ないですが、鉄、カルシウムなどミネラルが豊富な食品です。 |
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・ 大豆・大豆製品
| 植物性食品の中では、良質のタンパク質を最も多く含んだ食品です。一般的に植物性タンパク質は、動物性タンパク質に比べて質的には劣るものが多い中で、大豆は良質のタンパク質食品の部類に入り、しかも、植物繊維も豊富に含まれています。成人病の予防に良い食品として、欧米でも注目されています。 |
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一日のタンパク質の必要量は肉なら300g
タンパク質の必要量は、女性の場合、中学生では一日70g~80g必要ですが、20歳以上では60g(男性の場合は70g)になります。年代や性別による差はありますが、タンパク質の必要量を60gとすると、「今日はお肉を60g食べれば良い」というものではありません。
タンパク質の含有量の多い肉や魚でも、全体量の18~20%程度ですから、お肉だけでタンパク質をとろうとすると約300g食べなければならない計算になります。しかし、ほとんどの食品(たとえばパンやご飯)にタンパク質は含まれていますので、極端に気にせず、他種類の食品を食べていれば十分です。
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