料理の知恵袋
ごま大辞典
料理の知恵袋
栄養素の話
食物繊維のお話

成人病やガンの急激な増加に悩む現在、食物繊維(ダイエタリー・ファイバー)は、五大栄養素に次ぐ「第六の栄養素」と呼ばれることもあるほど、現代人の食生活に欠かせないものになっています。食物繊維は、人間の消化酵素では分解出来ない食品中の難消化性成分の総称です。消化吸収出来ないので、体を作ったり、エネルギー源にはなりませんが、腸管運動を刺激したり、血液中にコレステロールを低下させる働きをしたり、食品添加物の毒性を抑えたり、有効な働きがあることが分かってきました。

・食生活の変化の中で減少する摂取量
食生活の変化の中で、動物性食品が増え植物性食品が減少して、その結果、食物繊維の摂取が減少しつつあります。昭和20年代には日本人一人平均約20数gとっていたのが、昭和四十五年ごろには20g、最近では15g程度に減少してきていると、指摘されています。
・ 食物繊維と一口にいっても色々あります
食物繊維というと、ゴボウの筋や豆の外皮など、ざらざら、ボソボソした部分だけを考えがちですが、種類によって形状も違い、セルロース(野菜の筋のようなものを想像してください)、ヘミセルロース(セルロースを柔らかくしたようなもの)、ペクチン(果物ジャムのゼリー状のもの)、リグニン(根菜類などの硬い成分)そしてアンギン酸(海草類などの表面のぬめりを思い浮かべてください)等があります。
・ 水に溶けにくい食物繊維
セルロースやリグニンなど水に溶けにくい食物繊維は、ほとんどの植物の中に含まれていますが、特に野菜類、キノコ類、米糠や小麦のふすまの様な穀類の外皮などに、多く含まれています。
これらの食品は、一般的に良く噛まなければならないので、あごを丈夫にし、唾液や胃液の分泌を刺激して消化を助けます。
・ 水に溶けやすい食物繊維
いちごや果物などに含まれているペクチンや、海草中の粘質物であるアルギン酸、又、イモ類にあるマンナンなどは、水を吸収して膨張するので、どろりとした状態になる食物繊維です。
この食物繊維は、消化管内を他の食べ物と混ざり合い、ゼリー状になってゆっくり通過するので、食べ物の栄養素を吸収するのに時間がかかります。その結果、食後の血糖値がゆっくりと上昇するので、糖尿病治療に効果があるといわれています。
・ 摂りすぎるのも問題です
多くの利点がある食物繊維ですが、多く摂りすぎると、ビタミンやミネラルの吸収を阻害されかねません。特に、豊富な栄養素を必要とする、成長期のお子さんや、妊産婦、授乳中のお母さん、消化吸収の低下している老齢者、貧血気味の人などは注意が必要です。一般的に成人では一日約20~25gが目安といわれています。
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